2010-12-03(Fri)

日米安保条約を破る日米同盟

いつのころからか、日米安保条約が、いつの間にか日米同盟と呼ばれるようになった。

てっきりマスゴミがかっこつけて言っているのかと思っていたら、とんでもなかった。


孫崎享氏がツイッターで端的に指摘している。


長島議員の外交安保現実派の勝利宣言twitの紹介がありました。[党の外交安保調査会での防衛大綱見直し提言が政調役員会で原案通り了承された。安堵。それにしても、外交安保現実派が党の大勢を占め、我が党も成熟してきた。非常に心強い]

日米1:30日毎日:前原外相:日米同盟深化 普天間問題切り離し、普天間問題より 重要な「日米同盟深化」は何なのか。「深化」一見いい響き。どんでもない内容。『日米同盟の正体』で日本は今安保条約を破り同盟を築こうとしている、そのことを多くの日本人が気付いていないと指摘。今その流れ加速

日米2:安保条約賛成の人も反対の人も今一度安保条約見て欲しい。第一条「国連の目的と両立しないいかなるものも慎む」第六条日本及び極東の平和及び安全に寄与するため」。地域と行動に縛り。これをとっぱらうことが「深化」。2005年「日米同盟:未来のための変革と再編」で「世界の安全保障

日米3:環境の変化に同盟を適応させる選択肢(考察)」し「国際的安全保障環境の改善のため行動(このことは国連憲章の武力攻撃がある場合から大きく逸脱」を決定2005年は「変革と再編」、今前原氏「再編(普天間等)」なくても「変革」。何故この危険を議論しない?、成熟しつつある民主党に

日米4:期待できない。大手マスコミに期待できない。左派はあいかわらず安保反対と言っている。どこに力がでてくるのだろう。1960年自民党と外務省が正義と思った一線が今破られつつある。前原氏が加速しつつある。私も静かに本の執筆にでも力を注ぐ時期にきたかもしれない。

日米5:今考えると小泉総理の「自民党ぶっつぶす」意味が理解出来る。自民党そのままだったら60年安保条約維持派もいる。日中尖閣棚上げ派もいる。日米同盟深化にロートル自民党は無理だったのだ(宮沢氏等)ただただ同盟深化に走る組織があればよい。勿論小沢氏も不要である。全くうまく動いてる


(引用以上)

自民党は、この日米安保から日米同盟への衣替えができないから、アメリカに見捨てられたという孫崎氏の見立てはするどい。

では、クーデターで政権を簒奪した民主党(前原派)は、日米関係をどうしようとしているのか。

下記の報道を見るだけでも、ひっくり返るようなことを言っている。
砲弾こそ発射していないが、北朝鮮の砲撃にも匹敵する暴挙だ。


防衛大綱:提言案を了承 民主調査会
2010.11.29 毎日

 ◇防衛大綱への民主調査会提言案要旨
 民主党外交・安全保障調査会の防衛大綱に向けた主な提言案は次の通り。

【冒頭】「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会」の報告書と問題意識を共有

【南西方面への対処】「基盤的防衛力構想」と決別し、「動的抑止力」を充実▽旧式装備の戦車や火砲の大幅削減▽島しょ防衛に即応した機動的防衛力の強化▽海空自衛隊の警戒監視能力の強化

【人的基盤】自衛隊全体の若返り

【武器輸出三原則の明確化】1967年の佐藤政権の原点に立ち返り、輸出の例外を認める場合は、完成品の海外移転は平和構築や人道目的に限定▽国際共同開発・生産の対象国は抑制的に▽相手国と第三国移転等に関する基準と体制を整備--の3基準で厳格管理

【国際平和協力活動】国連平和維持活動(PKO)の参加5原則見直し▽自衛隊海外派遣を随時可能にする一般法は時間をかけ議論

【官邸機能の強化】国会議員を中心とする「国家安全保障室」(仮称)創設

(引用以上)

①専守防衛を捨て、②自衛隊を増強し、③武器輸出を進め、④いつ何時でも海外派兵をやり、⑤日本版CIAを強化する。

前原一派がやろうとしていることは、そういうことだ。

ここまでくると、どう言いつくろっても「自衛隊」ではない。「日本軍」だ。
しかも、米軍所属の。

もともとの日米安保だって私は賛成しないが、それでも、それは日本の憲法9条を前提にしていた。
ところが日米同盟は、日本軍を前提としている。
アメリカ軍の指揮下で世界中で血を流す日本軍 というものが、日米同盟の実体なのである。

日米同盟の深化とは、即ち憲法9条の改憲であり、米軍所属日本軍の創設のことだ。
そのことが、日本では余りにも知らされていない。

マスゴミは意図的に隠すからどうしようもないが、ネット情報でもまだまだ充分とは言えない。
もっともっと周知徹底する必要がある。


日米同盟を認めてしまったら、沖縄はまたもや日本の捨て石にされ、辺野古や泡瀬や現存する広大な米軍基地を押しつけられ続ける。それは、直接は「日本」から強制される。

日米同盟を認めてしまったら、ありとあらゆるものが、日米同盟に沿っているか反しているかで判断されるようになる。民主主義ではなく、軍主主義または米主主義になり果てる。


日米安保条約は、腐っても国会で批准されている。
樺美智子さんや多くの犠牲を踏みにじって批准されている。

が、日米同盟は、形式的にすら日本国民の同意を得ていない。
外務省と防衛省の官僚が、勝手に決めただけのものだった。これまでは。

国民のコンセンサスを得ていない官僚同士の取り決めだった日米同盟を、国会の場に引っ張り出し、どさくさに紛れて国会承認してしまおうというのが、敵の狙いだ。
こんなことを マンマと許してしまってイカン。

民主党(前原派)を打倒しよう。

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No title

日米安保破りの日米同盟深化ですね。
確かに
お陰さまで、気が付きました。
ありがとうございます。
転載させていただきました
http://bator.blog14.fc2.com/blog-entry-85.html

おたずねしますが、
管理人はwikileaksについてどういうスタンスなのか
新たに一記事作って見解を披瀝していただきたい。

リンク先として反戦な家づくりにもリンクを貼っている
「マスコミに載らない海外記事」では、
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-6ed0.html
のように報告しています。

なおひとのHNをかたるふとどきものがどこのブログにも見られるようなので、ご注意ください。

No title 続き

先程、パソコンの入力ができなくなり、その続きを書かせていただきます。日米安保条約を破る日米同盟、との事なのですが、記事を読んでもさっぱりわからないと言うのが正直な印象でした。しかし日本軍という言葉には、何か途方もなく遠い世界の出来事の様な感じを受けたのです。

北朝鮮による暴挙も?何だか私には、アメリカが仕掛けた、そう仕向けたように思うのです。何故わざわざ韓国と国境のあいまいな所でその様な行為が必要だったのか、疑問に思います。大東亜戦争もアメリカが自身を正当化した様な感じの戦争だったと記憶しています。アメリカが日本に戦争をするように、仕向けたような気がしています。

結局軍需産業が盛んなアメリカは、戦争をしないと経済が上手くいかないのではないのでしょうか。

拙い投稿でいつもすみません。

No title

新聞で外国での戦争やテロの犠牲者の記事を見かけるが、私にはその理由とか深い所まではわからないで、斜め読みをしている。最近は池上彰氏の様な方がニュース、新聞の記事の意外とよくわかっていない単語なんかを解説してくれる番組もあるが、私はそういうもの等は見てはいない。だから、その戦争、紛争の理由みたいなものは、あまり理解できないでいる。

天木直人氏がメルマガで明かされていたが、NHKから12月に予定している日米安保特集番組への出演依頼を受けたものの、結局ボツになったらしい。
当初はご著書「さらば日米同盟」の持論を語ってほしいと持ち掛けられたという。
耳を疑った天木氏が、上層部も了解済みなのか、十分時間を割いてもらえるのかと応じると、しばらくして「この話は無かったことに」という返事が来たとのこと。
これまでもマスコミでのズボシの米国批判はおよそタブーだったが、空き菅-ポチ原ラインでいよいよ法制化される。「類憐みの令」が発布されるだろう。
コンピュータのような能力ばかりを競わされて、「米国流の成功物語こそ!」という生活習慣病に日本人が侵され続けてきた結果ではないだろうか。その象徴である空き菅、ポチ原の類が、実は(特にこの世代には)うじゃうじゃいる。
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