2017-03-27(Mon)

【森友疑獄事件】安倍晋三の権力の源泉を考える

権力って何か。

それは 「他人を自分の意のままに動かす力」 のことだ。
その気にさせて動かす時もあるが、嫌がるものを無理矢理にでも動かす力 を意味することが多い。

そんなことが なんでできるのだろうか。
その力の源はなんなのだろうか。
非常にわかりやすい解説があったので紹介しておきたい

『韓非子』権力の3つの源泉を活用する方法 作家 守屋 淳=文
PRESIDENT 2010年3月29日号


よくTVの時代劇を見ていると、絵に描いたような悪代官が、町娘にお酌を強要するシーンが出てくる。
すると突然、襖がガラリとあき、隣の部屋には布団と高枕が2つ。すかさず悪代官は、
「わしに逆らうと、どうなるかわかっておろうな」
と女性に手を伸ばし――。

この時代劇の超定番パターン、面白いことに「権力」の在り様を見事に描き出しているのだ。
まず悪代官は、権力を使って女性を意のままにしようとする。これは実は権力の定義そのもの。つまり、「他人を思うように操る力」こそ権力の意味なのだ。

しかしなぜ権力は、人を思うように操る力になり得るのだろう。そのポイントとなるのが、
「わしに逆らうと、どうなるかわかっておろうな」
というセリフ。相手が、「こうされたくないなあ」という急所を握っているからこそ、力が揮ふるえるわけだ。時代劇でいえば、
「父親を死刑にしちゃうぞ」
「お前の家を破産させるぞ」
(引用以上  以下は本文でぜひ読んでいただきたい)

この論考であげられている権力の源泉は 3つ

1、武力、懲罰権
2、金
3、人事権

現代の日本で具体的に考えると

1、警察・検察・裁判所・自衛隊・その他諜報機関 などなど
2、カネ
3、内閣人事局・選挙の公認権

ていうことになるだろう。
ただし、日本の場合は、もう一つ上のレイヤーに 「米国の承認」というものがある。
在日米軍、CIA、NSA などが武力の源泉となり、上記1~3の全てがそこに従属している。

その限定つきではあるが、日本での権力が何によって発生し、維持されているのかを考えてみたい。

1の武力、懲罰権 はわかりやすい。
ただ、この力は生身で振り回されることは少なくて、従う側が忖度して自主規制する場合がほとんどだ。とくに70年代以降の日本では、自主規制が徹底的にすり込まれているので、アサド政権のようにむき出しの武力や懲罰で権力をまもることはほとんどない。
沖縄の山城博治さんのようにどうしても現権力に従わない人間がいると、見せしめ的にやられることはある。

今はそんな状況だけれども、もっと抵抗する人間が増えてきたら困るので、より武力や懲罰をやりやすいように 今から準備しておこう、というのが「共謀罪」だ。
まさに、1の強化 そのものである。

ちなみに、1を担当している者たちが 「あれ、権力者はただの丸腰のオヤジじゃん。権力握ってるのって俺たちじゃないの?」ということに気が付いて、武力で2と3も握ってしまうのが クーデターである。2.26事件のように失敗することもあれば、朴正煕のように成功することもある。

3については、形式的な人事権と、政治と行政の機構の中への人脈とがあるだろう。
形式的な人事権だけでは、面従腹背やサボタージュや組織分裂が避けられないからだ。
民主党政権があっというまに裏切りと瓦解に堕したのは、ここの掌握がぜんぜんできなかったということが大きいだろう。

いわゆる「政権」をとっても、武力、金力、人事力 を掌握できなければ 屁の突っ張りにもならないという典型的な事例が あの民主党政権だった。

ただ、1と3は、政権を獲得して、武力と人事権をがっつり掌握するんだ という明確な意識をもって臨めば、やってやれないことではない。鳩山政権は、この点での権力意識があまりにも希薄、というかあったのかどうかも疑わしいわけで、必然的に滅びたということなのだが、逆に言えば、あの時に権力の掌握に全勢力を傾けていたら、結果はまた違ったものになっていたかもしれない。(たらればだけど)

いまのところ日本では、1が突出してクーデターをおこす気配はなさそうだし、3を掌握するためには選挙に勝利した上に水面下の人脈をひろげなければならないことを考えると、やはりキモは2のカネ ということになる。
他を圧倒するカネを自由にして、かつ権力を掌握する意識・戦略・戦術にすぐれたものが、権力の源泉を独占できるのである。



そう考えた時、なんで安倍晋三が、一強といわれ、超長期政権を維持しようとしているのか かなり不思議な感じはする。

たしかに、安倍一族は金持ちではある。ちなみに、昭恵も森永創業家でありかなりの資産があるはずだ。
しかし、仮に100億の資産があったところで、全てを使い尽くすわけにはいかず、権力を手に入れるために使える個人資産などせいぜい数億に過ぎないだろう。そんな金は、1回の選挙で消えて無くなる。

つまり、ストックされたカネでは、権力を維持していくことはできない。つねに、金を生み出すシステムこそが、権力の源泉なのである。しかも、その金の多くは、政治資金規正法やら国税局やらの目の届かないカネでなければならない。

国税局が把握できないカネのことを 一般にアングラマネーという。
脱税して隠し持っているカネとか、タックスヘイブンに移してしまったカネとか、麻薬や売春などで稼いだカネとか。そんなカネが、日本には20兆円ほどある、と噂では言われている。もちろん、正確なことはわからない。

では、権力を握ろうとする人間が、アングラマネーを貯め込んでいる者に 「ちょうだいな」と言ってくれるだろうか。ただでくれるわけはない。双方が Win-Winで喜ぶ仕組みがなければ、カネを出してくれるわけがない。

アングラマネーの弱みは何かというと、使えない ということだ。持っているけど使えない。まとまった金額を使うと 国税に把握されてしまうので、ガバッと使いたくても使えない。
そこで何をするかというと マネーロンダリング=資金洗浄 である。

一昔前に流行ったのは、架空のNPOを立ち上げて、そこに寄付するというやり方だったらしい。NPOの金になった時点で表の金になり、NPO名義で使ったり、そこから架空発注やらなんやら迂回させて自分の手元に戻したり。
ところが、そういう使われかたが多すぎたために、NPOへの寄付は原則課税になってしまい、使えなくなってしまった。

いまでも同様の手口を使えるのは、寄付が非課税で出所を問われない 宗教法人と 学校法人だけである。
とくに、私立学校を建設する という話は、多額の寄付を集めやすいし、土地代や工事費などで架空契約や架空発注でカネを浮かせることができる。まさに、アングラマネーを表に出すロンダリングと、アングラのまま政治に流す資金工作と 同時にできる素晴らしいシステムになり得るのである。

さらに、この学校建設システムの素晴らしいことは、アングラマネーだけでなく、国有地等の払い下げという名目で、国有財産をタダ同然で提供し、その見返りもまたカネにかえる という技も使えることだ。
アングラマネーと国有財産を ロンダリングと裏政治資金に返還する。
このスキームを考えた人間は天才だ。

前の記事に載せた図をバージョンアップして載せておく。
もちろんこれ自体は、私の想像の産物であることは言うまでもないが、私の知るかぎりでもっとも合理的な説明にはなっているはずだ。

20170327-1.jpg

森友事件の意味は、おそらく全国で行われてきたしこれからも予定されているこのスキームが、籠池というトンデモ夫婦のおかげで綻びが生じ、私たち一般の目に触れることになったことだ。
今名前があがっている、加計学園とか東邦会とか、もろもろの公有地無料事案も、この可能性を念頭において調べていく必要がある。



一度は 無残な形で権力を投げ出し、その2年後の自民党が政権を追われる転換点となった男が、なぜ今、一強と言われる権力を誇っているのか。
ひとつは、おそらくかなり優秀な参謀を抱えていること。
そして、もうひとつは、カネのなる木を手に入れたこと。

森友事件で、安倍晋三や昭恵が逮捕されたり致命的な打撃を被ることはないだろう。
しかし、このカネのなる木の一端が暴かれてしまったことは、大きな痛手になっているはずだ。今後、安倍を首班にしての同じ手口をやりにくくなったのはたしかだ。少なくとも、カネを出す側は警戒するだろう。

その意味でも、とにかく今は、安倍晋三と安倍昭恵に運動的なターゲットを絞って叩くべきだ。
大阪的には、たしかに維新や松井一郎もなんとかせなあかんし、図の右下のドロドロはほとんど維新がかんでいる可能性大であるから、松井のおおコケは十分あり得る話ではある。
ただ、全国的な非難囂々の嵐は、安倍昭恵の証人喚問を求める声であり、100万円は安倍晋三からの「お礼」だったんじゃないのか という疑惑の声であるべきだ。



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2017-03-23(Thu)

【森友証人喚問】 西田昌司の不審なうろたえ

今朝はおきた時からノドが痛く、低体温でガタガタ震えるような体調だったので 毛布を被ったまま昼まで証人喚問を見ていた。

自民と維新は、ほとんど質問と言うよりは 自分の印象をしゃべってテレビに流すことに懸命で、彼ら的な立場からしてもロクな追及はできていなかったようだ。
逆に、籠池総裁の証言態度があまりにも堂々としていたものだから、極右レイシストとしての彼を批判してきた者までが感心してみていたという不思議な現象が起きていた。

とくに、山本太郎さんが「一人でさせて申し訳ありません」と昭恵夫人に言われた時の気持ちを聞いたとき、感極まる様子の籠池総裁に思想信条を超えて共感した人は多かっただろう。
自民と維新の印象操作は、ほぼ失敗したと言っていいのではないだろうか。

ただし、籠池総裁もそれなりに保険はかけていたように見えた。
ここまではすっぱり言う、ここからは絶対に言わない その線引きが自分のなかで明白だったのだろう。

西田昌司が資金源について質問を続けていた時に 籠池総裁が
「この問題の本質を審議していただいているのは、そこにどのような口利きがあり、どのようなことがあったかということでありますから、議員のおっしゃっていることは的外れていると思います」
と返した。

3枚の契約書以外は、驚くほどすらすらと証言してきた籠池総裁が、ここだけはのらりくらりとかわした挙げ句に、この返しで逆に西田昌司がぐらぐらになってしまった。
「そんなことはない。ここが本質だ。」と言ってもっと突っ込めばよさそうなものなのに、ここから後の西田の質問は何を言っているのかもよくわからないうえに、籠池総裁の言うままに論点を口利きへと移してしまった。

20170323-1.jpg
ネット上でも、このやりとりで 西田昌司を馬鹿にする発言が目立つけれども、実は西田はかなり際どい橋を渡ろうとしていた。
いくら開き直った籠池でも資金源だけは明かせないだろう と踏んで 答えられずにしどろもどろにさせようとしてここを突いてきた。ある意味で、西田の作戦は自民党的には正しかった。

しかし、もし万が一、これに籠池総裁が答えるようなことがあったら、西田はトンデモナイ巨大な墓穴を掘ることになる。
だから、かなりビクビクしながら、籠池総裁の顔色をうかがいながら、もししゃべりそうになったら話をそらす準備もしつつ質問をしていたはずだ。

少なくともあと10数億円集まるはずだった「寄付」こそが、森友事件の核心であり そこに本当のボスキャラが潜んでいる。
宗教法人と学校法人への巨額の寄付は、アングラマネーのロンダリングの温床なのである。
西田昌司も、本人が直接関わっていたかどうかは別にして、そのくらいの裏事情は常識として知っているはずだ。

だからこそ、「言えるはずがない」と踏んで突っ込んできたのだろうし、同時に、万が一口を開きそうになったら阻止するという腰砕けだった。
そこに、あの「的外れ」発言があった。証人が議員に「的外れ」と言うのはよほどのことだし、それこそ自民党お得意の「侮辱だ」と言ってもいいくらいの発言だ。それを、強気でならず西田昌司がタジタジとなって、追及の矛先を反らしてしまったのだ。
まさに、この「的外れ」発言が、「おい いい加減にしとけよ。言うてまうぞ。」という西田への恫喝 と西田は理解したのだろう。



悪の元締め・迫田英典 国税庁長官を参考人招致するらしい。
偽証罪の縛りのない参考人招致での発言は、逆に言うと、ほとんどウソだということだ。
そういう理解で聞くならば、それなりに意味はあるのかもしれない。(という程度の意味しか無い)

あとは、いかに矛盾を引き出して、証人喚問に切り替えるかであり、それはすなわち 民進党が腰砕けにならずに財務省にたてつくことができるのか ということでもある。
あまり期待はできないが、しかし、もしこれで森友疑獄を中途半端で投げ出して、さらに都議選で惨敗したら おそらく民進党は分裂するか消滅するだろう。国民をダマして野党の顔をするのが民進党の仕事だから、それなりの勢力は保っておかなければならないので、分裂や消滅はマズい。と、そのくらいの危機感は、民進党の腐れ幹部も持っているだろうから、そこそこにはやるのではないか。

また、自民や維新の内部、自民と公明の関係も かなりぐらついている。
森友の次には加計もある。高邦もある。 この調子で続けられたら地元が持たない という悲鳴は上がっているはずだ。
とくに、蜜月だった安倍晋三と維新との関係は、自民と維新の責任のなすりつけ合いとなって 決定的なヒビが入った。

こうした情勢を綿密に観察して、ひび割れに指を突っ込んだり、水を注いだり、油を差したり、ありとあらゆる方法で安倍一強の崩壊を促進させることも重要だ。
ぐらついている議員連中の地元で、あれこれ騒ぎ立てるのもいいかもしれない。

今日はまだ風邪気味だから この辺でおしまい。
明日以降、地元大阪でできることを考えていきたい。




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2017-02-14(Tue)

トランプに取り入ることに成功した安倍と、自ら糸を切ってしまったリベラル

またまた 「トランプ支持者がリベラルを叩いている」 と言われそうなタイトルだが、決めつけるのは読んでからにしていただきたい。

まず最初に確認しておきたいのは、今の日本にとって私が一番大事だと思っているのは 
「自分たちのことを自分たちで決められるようになる」 ことであり、
そこに向かって少しでも前進することだ ということ。

実質植民地の状態で、形だけ民主主義をうたっていても、それは虚しい。いつもいつもいつも裏切られて、敗北して、それでも「日本は民主主義の国だ」と満足していることに、私は耐えられない。
「日本は実質的に植民地状態であり、だから民主主義がまだ機能していない」という現状認識を、多数の国民が共有しないことには、いつまでたっても「平和と民主主義」は幻影に過ぎない。

トランプへの日本のリベラルの対応を、一貫して私が批判している理由はそこにある。
幻影の民主主義に照らせば、たしかにトランプの言動は許しがたいことがあるのは、私も理解している。
しかし、植民地に住む私たちが、宗主国の大統領の動向を見る時、まず考えなくてはならないのは 「独立に向けて、何かスキはないのか。可能性はないのか。」という観点だ。
理想に照らして真っ黒なのは最初からわかっていることで、そんなことばかりを言って 「自分たちの置かれている境遇にとって、どういう意味があるのか」を考えないのは、やはり幻影の中で生きていると言われてもしかたが無いのではないか。

本当に切羽詰まっている人たちは、そんな幻影に惑わされずに交渉の余地を探ろうとした。

翁長知事が訪米へ トランプ政権に辺野古反対訴え狙う
2017年1月30日 朝日新聞


もちろん、そう簡単に成果がでるわけもないが、それでも、何かスキはないのかと必死に探りをいれるための訪米だったのだろうと思う。
しかし、その動きは、沖縄だけがしていたのではない。いやむしろ、はるかに上回る勢いで、安倍政権自体が動いていた。



安倍晋三個人はともかく、チーム安倍を侮ってはいけない。

当初トランプ当選を予想しておらずに動揺したのはたしかだが、そこからの巻き返しは早かった。おそらくは統一協会(アメリカではムーニー)ルートを駆使して、トランプに取り入ることに全力を挙げた。そして、成功したように見える。

その鍵は何だったのか。
それは 「トランプは何を望んでいるのか」 を的確に把握し、それに対応して見せた、ということだ。
すなわち、アメリカ国内の雇用を増やしたい、そのための投資がのどから手が出るほど欲しい、というトランプの核心をつかみ、そこに4500億ドル(約50兆円)という凄まじい金額をぶち込んだのだ。

日本のGDPの1割を超え、アメリカのGDPの3%近い投資を、アメリカにするというのだから、トランプが狂喜乱舞するのは目に見えている。
安全保障がどうとか、日韓関係がどうとか、そんな交渉をゴチャゴチャするのではなく、「ドンと札びらを切って、その他の話は買い取る」という戦略を決めて、即実行に移したチーム安倍の判断力は、敵ながらあっぱれである。

チーム安倍は、本来は日本に投下されて日本の雇用を生み出すべき50兆円をアメリカに献上することで、大きく二つのことを買い取った。
一つは、在日米軍の現状のままの残留である。
日本と韓国に任せて引き上げたかったトランプの方針を変えさせ、これまで通りの配備を続けさせる基本的な同意を買い取った。もちろんこれには、漸減してきた「おもいやり」予算をもう減らさない、もっと増やす、という密約も込みなのだろうが。
こうして、日米安保に群がるものたちの利権を守った。

もう一つは、安倍の支持層である極右勢力の存在を認めてもらうことだ。
日韓同盟にアジアを任せたかったトランプにとって、極右勢力は排除すべき対象だった。チーム安倍にとって、支持層をごっそり失ってしまうことを意味し、かなり窮地に立たされていた。
それを 50兆円で動かした。在日米軍の残留で日韓同盟を相対的に軽くさせたこともふくめて、嫌韓右翼の存在を許容させた。

一度は失脚寸前だった稲田朋美も、これからはまた傲岸不遜に振る舞い続けるだろうし、1月後半はやや極右批判に傾いたメディアの論調もスルッと変わっていくだろう。
昭恵の学校=瑞穂の國小學院の国有地不正取得疑惑も、一度は朝日新聞が思い切って書いたけれども、急速に沈静化していくに違いない。

本来は親韓右翼である統一協会にしてみれば、これは本意ではないのだろうが、統一協会は戦略的にどのようなイデオロギーであろうと自己同一化させて潜入し、やがて絡め取るという恐るべき能力をもっているので、今回はこの流れをよしとしたのであろう。

以上のことは、11月から1月までの3ヶ月間で、チーム安倍が必死に情報収集し、分析し、計画を練った結果なのである。
そのことを理解せずに、安倍をバカだのアホだのと貶しているだけでは、1000年たっても自民党には勝てない。



日本の野党や、安倍を倒したいと願うリベラル勢力がするべきだったのは、「トランプ政権と交渉する能力のある勢力があること」「そういう勢力が政権交代を狙っていること」 をトランプ側に示すことだった。
トランプ側からすれば、いくら安倍と交渉しても、将来的にひっくり返る可能性があるかもしれない、というリスクとして認識させるということだ。

同時に、それはまったくの卓袱台返しではなく、トランプにとってもそれなりに受け入れる余地のある交渉相手でなくてはならない。ハードネゴシエイトであっても、交渉拒否であってはならない。
いくら独立を願う私でも、日米関係が完全に交渉決裂になって良いとは思わない。それは、誰しも理解できることだろう。

そのためには、やはり、 「トランプは何を望んでいるのか」 を的確に把握し、それに対応して見せることだ。
安倍のように、120%媚びへつらい、国民のカネを湯水のように献上することはできないが、相手の望みをハナから無視して交渉が成立するわけがない。

ところが、日本のリベラルがやったことは、トランプを鬼だ悪魔だと決めつけることばかりで、交渉相手として知ろうとはしなかった。
自分たちは植民地の住民として、きわめて厳しい交渉をしなければならないのだという立場を忘れ、アメリカ本国内のリベラルと一緒になって騒ぎ立てた。

翁長知事たちが交渉をしようとしている後ろから、その交渉相手に「鬼だ悪魔だ」と悪罵が飛んで来たのである。
これでは、ただでさえ関係を築くのが難しいのに、わずかな糸ですら自らぶち切っているようなものである。
辺野古新基地建設に反対しているリベラル諸氏は、思い当たるところはないだろうか。

沖縄のことが典型的だが、それにとどまらず、日本全体の独立へ向けてのわずかなステップを、自ら放棄してしまった。
貧困も、弾圧も、戦争も、ここまで差し迫っているのに、まだ夢だけを語り、反対を言いつづければどうにかなるという幻想が蔓延していることに、絶望に近い気持ちを抱く今日この頃である。

もちろん、反対を言いつづけることの意味は大きい。夢や理想を持つことは絶対に必要だ。
しかし、それだけでは負ける、負け続ける、負け続けて悲惨な結果になる、それが目の前の現実なのではないのか。




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2017-01-24(Tue)

なぜトランプ叩きに異を唱えるのか

トランプの言説のなかには、たしかにKKKを想像させるものがある。敗北からの復活の熱狂という意味ではナチスに通じると感じることもあるだろう。それらにマイノリティが恐怖するのは理解できる。

しかし、トランプの暴言と言われているものの多くが、もちろん全てではないが、マスメディアによる演出やねつ造であることもまた見ておかねばならない。
次の文章を読んでどう感じるだろうか

トランプはバージニア州で10月3日、退役軍人の会合に出席。心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症した帰還兵たちについて、「戦場で見たことに対応できない人たちも大勢いる」と述べた。
(引用以上)

何かおかしな発言だと感じるだろうか。

これが、メディアの手にかかるとこうなる。

暴言王トランプ、PTSDの帰還兵を「弱虫」呼ばわり 本当に弱いのは誰だ
2016.10.05 Forbes


米国では毎年、イラク・アフガニスタン戦争と湾岸戦争、ベトナム戦争の帰還兵らのうちそれぞれ11~20%、12%、15%にあたる人たちがPTSDを発症している。トランプはこの人たちを侮辱した。
(引用以上)

勝手に「弱虫」と言い換えて帰還兵を侮辱しているのは、フォーブス誌のほうではないのか。
ことほど左様の、誇張、言い換え、剽窃が、多分にトランプのイメージを作ってきた。

ちょっと前の記事に書いたが、障がいを持つ記者を侮辱したと言う件も、詳細に検証すれば、「トランプのふざけた動作が記者のマネだ」と言う方が、よほど記者に対する侮辱になると思われる。
 →トランプ叩きに昂じる「リベラル」ってなんだ

下品な成り上がりのオッサンであることは、たぶん支持者を含めて異論は無いだろうが、彼が1920年代のKKKなのか、あるいは怒りの葡萄に目を向けた政治家なのか、これは簡単に決めつけをすべきではない。
少なくとも、トランプの表向きの政策は、現代の怒りの葡萄に対応しようというものであり、その真偽についてはまだ判断する材料が揃っていない。



それにしても だ。
日本のマスコミやリベラルや市民運動が、トランプを叩こうが擁護しようが、米政権に何の影響も与えない。
だったら、それぞれ好きなことを言っていればいいではないか。いちいち異を唱えて角を立てなくてもいいではないか。そいういう考え方にも一理ある。

しかしそれでもなお、勧善懲悪の二元論になってしまう左翼やリベラルの習性にはひとこと言わずにいられない。なぜなら、自分自身もそうだったから。

マスメディアがどんな役割果たしてきたか、身に染みているはずの人たちが、なんでトランプのことになるとすべて鵜呑みにしてしまうのか。
マスコミの主流が一斉に口を揃えた時は、何かオカシイ。信じる前に疑え。そう心に誓わなかったのか。
あまりにもマスメディアに対する抵抗力の低さに、危機意識を感じるのである。

それ以外にも理由はある。
真の敵を見失ってしまうからだ。
1990年代以来、世界のほぼ全ての民衆の真の敵は、新自由主義を標榜する多国籍巨大資本だ。もちろん、それが全てではないが、真の敵を見失ったり、忘れかけたり、免罪したりする結果になることは、危険を通り越して罪である。

ほんの数年前まで、世界の正義としてもてはやされていた新自由主義を、最近耳にしなくなったと思わないだろうか。
あまりにも苛斂誅求を尽くし、世界中から憎しみを集中されたため、姿を隠すことにしたのだ。かつて口を開けば新自由主義と言っていた学者も政治家も、口を拭ってしまった。その代わりにやっているのが、保護主義批判だ。
新自由主義を拒否する動きを、保護主義と批判することで、裏側から新自由主義をキープしているのである。

本当に怖いのは資本の暴走だ。
ファシズムですら、欧米の資本が育てたのである。
これは謀略論でも何でもない。NHKでも報じられている事実だ。
この動画はちょっと長いけれども、ぜひ見ておくことをお勧めしたい。

 新・映像の世紀「第3集 時代は独裁者を求めた」

今も厳然と活動しているBIS=国際決済銀行が、ナチスドイツの経済を支えていたということも秘密でも何でもない。

国際決済銀行 : ナチスに協力したセントラル・バンカー
報道写真家から(2) 2010年8月30日


BISは、理事会も執行部も各部門も、連合国と枢軸国の寄り合い所帯で構成され、運営されていた。しかし、彼らは決して反目することなく、粛々と業務を遂行した。
(略)
アメリカ人総裁をいただくBISは、まさに「ヒトラーの金庫番」として機能していた。

(引用以上)

第2次大戦は自由主義がファシズムを打倒したと思われているが、そんな単純な者ではない。
勧善懲悪の二元論は、真の敵を見えなくする、敵の目くらましだということに気が付くべきだ。


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2017-01-17(Tue)

慰安婦像はウィーン条約違反か?

韓国での従軍慰安婦像をめぐって、少し前から声高な論議がされている。

激しくなったのは、年末に釜山の日本領事館前に設置されてからだ。
12月28日に市民団体が設置したものを、一度は釜山市が撤去したところ猛烈な抗議の嵐となり、30日には一転して認めることになり、31日には除幕式が行われた。

これに対し、日本政府はかなり強行に反発し、1月9日は長嶺駐韓大使を帰国させてしまった。
大使の召還は国際的にも大きなインパクトであり、良い悪いは別にして、公的な大事件にしてしまった。

そもそも、なぜ年末のギリギリに像の設置がなされたのかと言えば、もちろん、日本の防衛大臣である稲田朋美が辛抱できずに靖国神社に参拝したからだ。
稲田の支持者の中では「正義の闘い」であるはずの真珠湾攻撃を「反省」しに行かされた稲田は、そのままでは極右の支持者に申し訳が立たないため、帰国した翌日の29日に矢も楯もたまらずに靖国に飛んでいった。

日韓合意の交渉の中で岸田外相は、「当時の軍の関与のもとに多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、日本政府は責任を痛感している」 と言っているのだから、その当事者を神とする神社への参拝は、客観的に考えても合意の趣旨に反していると言わざるを得ない。
韓国ではかなり多くの人が「反しているどころかぶちこわしだ」と感じたわけで、一度は撤去した釜山市も一転して認めるという方向になってしまった。

像を建てるという運動の是非はここでは論じない。
ただ、日本が「10億円出したのだから像を撤去せよ」と言うことは、やはり何かをはき違えている。
これは想田和弘 さんが言う通りだと思う。




10億もらったら原爆ドーム撤去する?
という話だ。

筋論はそういうことなのだが、一点だけ、国際問題にしてしまった日本政府が主張する「ウィーン条約違反」という点はどうなのだろうか。これは、上記の筋論だけでは決められない問題ではある。

ウィーン条約の22条にはこのように書いてある。

第二十二条
1 使節団の公館は、不可侵とする。接受国の官吏は、使節団の長が同意した場合を除くほか、公館に立ち入ることができない。
2 接受国は、侵入又は損壊に対し使節団の公館を保護するため及び公館の安寧の妨害又は公館の威厳の侵害を防止するため適当なすべての措置を執る特別の責務を有する。
3 使節団の公館、公館内にある用具類その他の財産及び使節団の輸送手段は、捜索、徴発、差押え又は強制執行を免除される。


このなかの2が問題になっている。
ここには 「侵入又は損壊に対し使節団の公館を保護」 「公館の安寧の妨害又は公館の威厳の侵害を防止」 について接受国(今回は韓国)に責務がある ということ。

慰安婦像は、侵入や損壊にはならないし「安寧の妨害」にもなりそうにないので、「威厳の侵害」ということになる。
さて、領事館の前に慰安婦像を建てることが、「威厳の侵害」になるのか。

例えば、日本人を明示するような人形に五寸釘を打ち込んであるとか、侮辱的な落書きがしてあるとかならば、まあ該当するのかな とは思う。
あまりたくさんの人数でなかったが、映像に映っているような国旗や似顔絵を燃やしたりするのも、その是非は別にして、「威厳の侵害」になるような気はする。

しかし、像を建てること自体は、これ以上無いほどの静かな無音の抗議であり、これが条約違反と言うことになれば、大使館に抗議デモするのも全て条約違反と言うことになってしまう。それはいくら国際条約でもそこまでの自由迫害は許されまい。というか、ウィーン条約とてもそこまでのことは想定していないとするならば、やはり慰安婦像をそっと設置すること自体は、条約違反にはあたらないのではないか と思うのである。



ところで、結局この問題は、退任寸前のオバマ政権の預かりになったようだ。

約1年前に、やっとのことで日韓合意にもちこんだオバマにすれば、最後の最後で何してくれんねん! てなもんであろう。
日本は「おいそのへんにしとけ」と言われれば、相手が退任寸前の国務長官でも平伏するけれども、韓国はそんなことをするとタダでさえ大統領弾劾で臨時政権なのに、とんでもない大混乱になるかもしれない。

外交部の尹炳世長官が、ケリーにおしこまれて
「国際社会では外交領事公館の前に施設、造形物を設置するのは国際関係の側面から望ましくないというのが基本的立場だ。場所問題に知恵を集める必要がある」
と発言したところ、

韓国外交部長官「釜山の少女像望ましくない」発言に韓国野党「辞任すべき」
2017年01月16日 中央日報


ということになっている。
大使館や領事館の前だけは撤去する、というところを落とし所にするというのが、どうやらケリーと韓国外交部の作戦だったようだが、安倍の大使召還などの強攻策が、そうした一時休戦を許さない情勢に押しやってしまったようだ。

基本的に従米のはずの潘基文までが

慰安婦合意 少女像撤去と関係なら誤り=潘前国連総長
2017年1月16日 朝鮮日報


と言っており、むしろ今ボールは日本側が持っている状態のようだ。
報道はされていないが、ケリーは当然ながら日本にも「ここまでにしろ」と命じているはずで、その線で動けるのかどうか、オバマもトランプも回答を待っている。

ケリーから指示されたのはおそらく、他の場所の像には触れずに、また条約違反だと居丈高にならず、大使館や領事館の前だけは外交慣行上撤去してほしい、と頼むというラインだろう。
その内容を、韓国側の外交部長官は、先走って口にしてしまったのだろう。

トランプも中国に対しては一定の緊張関係を作ろうとしており、米軍を補完する日韓軍事同盟は必須だと考えているはずだ。
それを乱すものは、米つきバッタであろうと安倍晋三であろうと、許されはしない。

支持率をつり上げて延命に必死の安倍政権であるが、従米をとるのか、これまでの支持層である極右をとるのか、実は選択を迫られている。どちらもロクなもんじゃないが、そんな状態で安倍晋三はかなりピンチなのだ。
27日のトランプ会談までに結論を出さなければならない。そしておそらく、安倍自身は従米をとる決断をしているだろう。

安倍晋三を本気で追い落としたいのであれば、その動きをよくよく注意して見ておかねばならない。
子どものケンカのように、単純に貶していればいいというものではない。


■■「家づくり」のほうのお知らせ■■

2月19日(日) 木の家完成見学会

場所:堺市北区東浅香山 (地下鉄北花田から徒歩15分)
開始時間: ①11時  ②14時30分

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2017-01-12(Thu)

トランプ叩きに昂じる「リベラル」ってなんだ

昨夜(厳密には今日だけど)、トランプが当選後初めての記者会見をやった。



省略無しの記事が見当たらなかったので、とりあえず上記に動画をはっておく。
メディアの抜粋記事は、かなり都合の良いように色づけして編集してあるので、気をつけて読んだ方がいい。

質疑応答のほとんどは、会見の直前に書かれたCNNの記事に関連したものばかりだった。

ロシア、トランプ氏の個人情報も収集か 米高官らが本人に報告
2017.01.11 CNN


ロシアが昨年の米大統領選に介入したとされる問題で、オバマ大統領やトランプ次期大統領が先週、米情報当局高官らから受け取った報告書の中に、ロシアがトランプ氏の個人情報や財政情報も集めていたことを示す極秘文書が含まれていたことが分かった。事情を知る複数の米当局者がCNNに語った。

極秘文書は2ページの概要にまとめられ、ロシア介入問題の報告書に添付されていた。

米連邦捜査局(FBI)が内容の信頼性や正確さを調べているが、具体的な重要情報の多くはまだ確認が取れていない

報告書と添付文書は先週、米情報当局のトップに立つクラッパー国家情報長官とFBIのコミー長官、ブレナン中央情報局(CIA)長官、ロジャーズ国家安全保障局(NSA)局長の4人がオバマ、トランプ両氏に提出した。添付部分は極秘扱いとされたが、民主、共和両党の議会幹部計8人だけは同じ日に受け取っている

添付文書の内容からは、ロシアがもともと米民主、共和両党について情報を収集していながら、民主党のクリントン陣営に不利な情報だけを公開していたことがうかがえる。ロシア政権がトランプ氏に肩入れしていた事実が裏付けられたと指摘する当局者もいる。

高官らが報告書とともに添付文書を出すという異例の方法をとった裏には、トランプ氏に関してこういう情報が流れていることを本人に知らせる目的があったとされる。CNNは同氏の政権移行チームに何度もコメントを求めたが、回答は得られていない。

文書にはまた、米大統領選前にトランプ陣営がロシア政府からの仲介者と連絡を取り続けていたことを示す情報も含まれている。この件は選挙前の時点で議会指導部に開示されていた。

文書の基になっているのは、英国の情報機関、対外情報部(MI6)の元工作員がまとめた35ページ分のメモだ。CNNはメモ自体の内容も入手したが、その詳細については独自の確認が取れていないため報道を差し控える。

メモをまとめた人物は1990年代にロシアに駐在した経験を持ち、現在は民間の情報企業を経営している。複数の情報筋によると、調査活動には共和党内部や民主党の反トランプ派が資金を提供していた。

(引用以上)

情報源は転職したジェームズボンドだそうだ(笑)
反トランプ派に雇われた元MI6の情報屋の、裏をとれないネタで当選した大統領を追い落とそうとする。
民主主義万歳 だ。

極秘扱いと言いながら、しっかりCNNにはリークされている。
当局がうさんくさい情報をリークして、マスコミが一致団結してたたきまくり、左翼やリベラルがその尻馬に乗って石を投げる。
デジャブーを感じた。
2009年に政権交代を目前にした小沢一郎氏への大弾圧と同じ構図。



トランプの差別主義の典型例として、メリル・ストリープが批判した「障がいを持つ記者の物まね」が取り上げられる。
2015年11月の演説の中でのことだ。下記の写真をみると、物まねと言われればそういう感じはする。

20170112-1.png


しかし、動画で比較するとどうか。上が問題になっているトランプの動作。下がマネされたとされるコヴァレスキ―記者の映っている映像だ。





これが物まねに見えるだろうか? 少なくとも私には、そうは見えない。
むしろ、トランプのおちゃらけた動作を、「貴方にそっくりよ」とコヴァレスキ―記者に言う人のほうが、彼を侮辱しているように感じる。

これ以外にも、こちらのブログでは、コヴァレスキ―記者以外のいろいろな相手を揶揄する時に同様の動きをトランプがやっていることが検証されている。
 http://ameblo.jp/evening--primrose/entry-12236829643.html


もちろん、トランプがまったく差別なんてしない、と言っているのではない。しかし、このキャンペーンはオカシイ。
それに加えて、メリル・ストリープのこんな写真を見ると、このキャンペーンの意図が見えてくるのだ。

20170112-3.jpg


ヒラリーの友人や、アメリカの軍産複合体や、ウォールストリートの化物や、イスラエルロビーがトランプに襲いかかるのは、なにも不思議ではないし、それはそれでアメリカでの闘いとして冷静に分析して見ることができる。

トランプの政治意図を、山田正彦さんが端的に解説しているので下記に引用。
ちょっと長いけれども、「もっと見る」をクリックして全部読んでいただきたい。



必要なのは、アメリカファーストによって窮地におちいる多国籍資本の策略に乗っかって、一緒になってトランプを感情的に非難することではなく、こうした冷静な分析だ。

私の回りで聞こえてくる声も、ほぼ二分されている。

小沢弾圧を、我がこととして経験してきた人たちは、やはり同じ轍を踏んでいない。
トランプが善人だとは全然思わなくても、これだけメディアが一斉に力をあわせて非難するということは、何かオカシイという本能的な警戒心を身につけている。

これは現代社会で必須の常識のはずだが、普段「マスゴミ」」などと口にする人が、どういうものだかトランプのことになるとそのマスゴミと口を揃えて非難する。
まるで、政治とカネで小沢氏を責めたおした時と同じだ。

これは、左翼やリベラルだけではないが、「見る前に判断する」という習性によるモノだろう。
物事を冷静に見る、そして判断する。というのが筋なのだが、特定のキーワードが入ってくると、見る前に判断してしまう。
差別、排外主義、保護主義、政治とカネ、壊し屋  etc.
とにかく、清廉潔白を旨とする人たちに一瞬で拒絶反応を起こさせる言語と映像をちりばめて、あっという間に非難囂々の嵐を作り出す。

一方で、オバマの素晴らしい退任演説には涙して感動する。
たしかに、オバマは個人的にはイイヒトなのかもしれない。しかし、彼が推し進めた数々の空爆やTPPのことは、すっかり忘れてもいいのだろうか?

もちろんこれは偶然ではない。
「清廉潔白」な人のそういう習性を知り抜いている広告会社やメディアが、そのように仕掛けているのである。
それに、何度でも何度でも、飽きもせずに繰り返し引っかかる「清廉潔白」な人々。
そして、左翼やリベラルには、そうした「清廉潔白」な人の割合がかなり高い。

しかし、そろそろメディアにたいする警戒心を持ってもいいんじゃないか。
都合の悪い記事は「マスゴミ」で、都合の良い記事は「報道」、というダブルスタンダードをやめよう。
もちろん、良い記事やおかしな記事は玉石混淆であるだろうが、ほとんど全てのマスメディアが口をそろえて一斉放火を浴びせ始めたら、「これはオカシイ」 「イイコト言ってるけど、ちょっと待てよ」 と立ち止まってほしいと 切に思うのである。


■ 追記(2017.1.13)

この記事にはかなり「ネガティブアクセス」があるようなので、念のため追記しておく。

ぜひ、感情にまかせずに理屈で読んでいただきたい。
私は、小沢氏とトランプを同一視するようなことはひと言も書いていないし、トランプを擁護することもしていない。
ただ、権力が裏のとれない情報をリークして、メディアが叩き、「リベラル」が石を投げる構図が、あの時と同じだ、と言っているのである。
これは、小沢氏と同一視でも無ければ、トランプ擁護でも無い。そのような批判は事実に反する。

坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、ではないけれど、トランプをちょっとでも持ち上げるかのように見えるものを、内容を精査せずに問答無用で切り捨てる。このようなやり方を諫言したいのが本稿の主旨なので、ぜひくみ取っていただきたい。


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2017-01-06(Fri)

野党結集のためには悪人になれ

最近の小沢氏は、どうも善人過ぎるような気がする。

自由党になってのスローガンが「結集」なのはいいけれど、いくら叫んでも全然結集なんてしない民進党をあいてに、正攻法だけでどうなるものでもない。

だいたい、ネゴシエーションで強いのは、民意をつかんだ悪役だ。
人気絶大の悪役プロレスラーみたいのが、完全にフリーハンドで自分の手を縛ることがないのだから、強い。

それを体現しているのが、トランプだ。
ツイッターという無責任な手段を使って、世界を手玉にとっている。
産業界の巨人が、ささやき一つに振り回され、株価が暴落したりする。

トヨタ、名指し批判に衝撃=トランプ氏警戒、株価急落
2016.1.6 時事通信


もちろん、米国大統領というまもなく手にする絶大な権力を背景にしているとはいえ、善人面ではできることではない。
自ら悪役を演出することで、「何をするかわからない」という最大のネゴシエーションの効果を作り出している。

野党結集についても同じことだ。
財務省に籠絡された野田佳彦を始め、どうしようもない裏切り者の巣窟である民進党の幹部は、ハッキリ言って自分の党のことなどどうでもいい。自分たちだけが生き延びて、何らかの形で政界でオイシイ思いをしていればいいだけだ。
なにせ、2012年に何百人の「同志」をむざむざと討ち死にさせて、恬として恥じない男を幹事長に据えている党なのだ。

こんなカスのような連中を頭にいただいている末端の議員や、総支部長(予定候補)は、よほど危機感を持たなければならないはずだが、歳費や政党助成金の分け前が入る現職はもちろん、予定候補でも月に50万円ものお手当が何もしなくても出てくるので、のほほんとして「党本部の言うなり」になっているのが現状だ。

こんな連中を相手に、「まとまれば政権交代できる」とか「バラバラでは勝てない」とか、いくら言ってもなんの効果も無い。
いや、言えば言うほど、ギリギリまで「共産党とは一緒にできない」と言いつづけるはずだ。

これも考えてみればあたりまえだけれど、「統一候補を」と言った側が先に折れる必要がある。
だから、昨年の参院選でも共産党はどんどん候補をおろし、選挙区では1人しか出せなかった。
民進党は、ヤダヤダとだだをこねていれば勝手に「統一」候補になってオイシイ思いをした。

そんな経験をしているのだから、ますます民進は「統一なんて絶対やだ」と言いつづける。
自分が悪役になってダダをこねていれば、正論を言う側が折れるはずだ、と思っている。
だから、いくら正論を説いても、民進党には何の効果も無いどころか、逆効果なのだ。

参院選での得票は、ザックリ言うと
民進 1100万
共産  600万
社民  150万
生活  110万
怒り  40万

つまり、得票で割るならば、民進と他の野党は 55:45の割合であり、単純に言うならば統一候補もそれに近い割合で擁立するのが当然のはずだ。
295の小選挙区のうち、民進にわりあてるのは160余りということになる。

しかし、このまま行けば、圧倒的多数が民進の候補で占められることになる。
他の野党支持者は、ぶつぶつ言いながら、仕方ないなあ と嫌々ながらこの候補に投票することになる。
もちろん、結果が振るわないのは今から見えている。



必要なのは、民進党の末端の現職や予定候補に、地獄を見せることだ。
統一しないと、自分たちがどんなに悲惨な目にあうか、思い知らせなければならない。

そのためには、もうこちらから「ぜひとも統一して下さい」なんてご機嫌伺いは、絶対にしないことだ。
むしろ、共産、社民、自由が連携して、独自候補を立てて闘う姿勢を鮮明にすること。
たとえ、共倒れになろうと、「党本部の言うなり」な奴らは、墜としてやる という意思表示をすることだ。

その意味で、昨日行われた共同街宣は意味があった。
ミナセン大阪の呼びかけで、共産、社民、自由、緑があつまり、寒風吹きすさぶ梅田、難波、天王寺で連続街宣を行った。
もちろん一応民進にも呼びかけているが、案の定「弁士がいない」とかいう噴飯物の言い訳で出てこなかった。

20160106-1.jpg


こういう形で、各小選挙区の予定候補がどんどん前に出て、連携を示すことで、民進の総支部長はだんだんソワソワしはじめる。
最後には、泣きながら党本部にお願いし始めるはずだ。「野党共闘して下さい(;.;)」

「どうせ共産党は最後には降りるだろうから、比例復活できるぜ」 とたかをくくっている傲慢なヤツは、比例復活もできないように、墜とす。
もちろん、落とすことが目的ではないが、そんな選択肢しか有権者に示せないのでは、同じ負けるのでも未来への意味が違う。

ここまで腹をくくれば、もしかすると現場を声を無視できずに、クズのような民進党執行部も動くかもしれない。



もうひとつ、民進以外の野党が統一してやるべきことがある

野党が安倍政権に勝てないのは経済政策のせいだ!
民進党は緊縮財政路線を捨て庶民のために金を使う政策を
2016.1.5 リテラ


(松尾匤氏は) 野党が自民党に勝つには原発でも安保でも憲法でもない、自民党の政策よりも人々の暮らしの苦しみや不安を取り除き、いまよりも楽に豊かになれるのだということがハッキリわかる政策を打ち出す必要があるという。それができれば選挙に勝ち、できなければ永久に自民党には勝てないだろうというのである。
(引用以上)

この記事は民進党にこれをやれ と言っているが、財務省に絡め取られている民進党に転換は無理だ。
いまだに、消費税を上げないといって安倍晋三を批判しているバカップリなのだから。

やるべきなのは、共産、社民、自由の三党が、共同の経済政策を作成して、大々的に発表することだ。
バラマキと言われようが、財源財源の大合唱になろうが、「我々は絶対に裏切らない」と大見得を切って、ドカーンと打ち出すのだ。

なかでも重要なのは、中小企業対策だ。
低利融資とかのおきまりのパターンだけでなく、そもそもの理不尽な下請け構造から改革するようなビジョンを示すべきだ。
 → 国民の7割は中小零細企業の社長と社員とその家族だ

国民の心を揺さぶり、落選しそうな民進議員を激しく動揺させる、そんな熱い経済政策を、3党は緊急に練り上げてもらいたい。
幸い、1月解散はほぼなさそうだから、あと数ヶ月は時間がある。
とは言え、選挙直前に発表されたって浸透しない。

大至急、着手すべし!




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2017-01-03(Tue)

話題の靖国を見てきた

正月早々、ここの見学をしてきた。

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すごい恰好をした人が見れるかと思って期待していたのだけれど、意外や意外、かなり普通。
若い人が自撮りしたりして、外国人観光客も多く、ぱっと見にはどこの初詣とも変わらない。
ただし、鬱蒼とした森の木の一本一本は、戦争中の○○部隊とか、その生存者一同などの寄贈者の札がかかっている。
やはりよく見れば戦争でできているんだと実感できる。

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本殿のまわりを一周して、かの遊就館へ。お金を払うのは嫌なので、ただで見れる1階のホールと売店を見る。
まず最初に目に入るのは、復元されたゼロ戦。塗装がピカピカなので模型のように見えるが、実物を大修繕したものらしい。
それ以外にも、機銃とか大砲の実物が並んでいる。こちらのほうが、戦争のリアリティを醸し出している。

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戦争のリアリティではあるけれど、あくまでも一面だけであるのが、その特徴でもある。
つまり、弾の発射される側はあるけれども、弾を受ける側はない。戦争は常に攻める側と攻められる側があるけれども、どっちの国かということは別にしても、攻められて悲惨な目にあっている光景は、ここにはない。

そして、やはりこの場所を端的に表しているのは、売店に並んでいる書籍の数々だ。
いちいち解説はしない。写真は拡大されるので、ご自分の眼で確かめていただきたい。

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「日本軍は悪くなかったんだ~~~」のオンパレードである。

日本軍の戦死者を悼むことも、戦争のリアリティを提示することも、それ自体は問題ないことだ。もちろん。
日本軍の正当性を主張する意見があることも、それも一つの意見として問答無用に排除すべきではないと思う。

しかし、靖国神社にあるものは、巨大な壁のような「日本軍正当性」であり、戦争のもう一面を絶対的に排除する鉄の意志である。
この非妥協性こそが、靖国の靖国たる所以であろうし、日本の姿勢そのものを惑わせる理由である。

そんなことが、実感としてわかった本年の元旦であった。

靖国神社見学を終えた私は、某神社での初詣に向かった。

2016-12-31(Sat)

新春街宣@大阪 のおしらせ

来年の話ですが、考えてみればもう来週です。

ミナセン大阪の呼びかけで、こんな街宣があります。
ぜひ駆けつけて下さい

**************

20161231-1.jpg

2016年秋の臨時国会は、安倍政権による強行採決連発で幕を閉じました。
国会も民意もないがしろにされているこのような状況を、黙って見過ごすわけにはいきません。
野党と市民が共同で抗議の声を上げるべく、新しい年の初めに、野党共闘街宣を行います。
みなさん、ぜひご参加ください。

●2017年1月5日(木)
国会軽視の強行採決に抗議!カジノはいらん!
「野党共闘 新春街宣@梅田・難波・天王寺」
・13時~ ヨドバシカメラ梅田前
・14時半~なんばマルイ前
・16時~ 天王寺ミオ前

参加確定政党:共産党・自由党・社民党
☆野党各党によびかけ中☆

呼びかけ:みんなで選挙ミナセン大阪

イベントページ→ https://www.facebook.com/events/1394988600533949/
******引用以上****


解散総選挙はあるかどうかわかりませんが、あってもなくても、年明けから景気よく街宣やりましょう。

来年は、街宣、ポスティングから、地域集会ができるようになったらいいな と思っています。

とくに「カジノ」については、大阪では深刻な問題です。

大上段に構えなくとも、普通の生活モードで話のできるテーマでもあります。

2017年の出発式みたいなものですから、ぜひともお集まりを!



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2016-12-29(Thu)

従軍慰安婦や南京虐殺の二元論を解く

きわめてデリケートなテーマに切り込んでみる。

よけいな炎上がないように、最初に言っておくと、私は「従軍慰安婦は自主的な売春だった」とか「南京大虐殺はなかった」という類の論にはみじんも同意するものではない。
その上で、以下考えを書いてみる。



従軍慰安婦問題や、南京虐殺を、韓国、北朝鮮、中国が利用している論 について。

これについては、基本的には そのとおりだ と言わざるを得ない。

左翼・革新系の人たちは、もうこの時点で、「ついに極右に転向しよった!」と叫ぶかもしれないが、どうか冷静に読んで欲しい。
利用することが正しいかどうかという価値観を抜きにして、「利用している」のは間違いない。
と言うか、利用するのが、当然なのではないか。

日本のように、空爆と原爆で何十万人も民間人が虐殺されたのに、それを対米圧力に使わないほうが異常だ。
従軍慰安婦や南京虐殺という日本の非道を、戦後の政治の中で対日圧力として利用するのは、韓国や中国の論理で考えれば当然なのである。

慰安婦や虐殺があったという事実と同様に、それを利用しているということも、何の疑問もなく事実なのにもかかわらず、それまでも「差別だ」「極右だ」と決めつけるのは、左翼の固定観念だ。

自虐史観とか言われるものののほとんどはデタラメであるが、しかし、左翼が誤った固定観念を彼らの前に提供してあげているために、その部分が自虐に見えて彼らがなんだか正しいように見えるという珍現象が生まれている。

もう一度繰り返すが、対日圧力の国家戦略として中国や韓国や北朝鮮が過去の惨劇を「利用」することは、国としては当然のことであるし、それを認めることは惨劇をなかったことにすることとは、まったく別の話だということ。

そして、その国家戦略の中で、被害の「誇張」もありうる。
南京大虐殺が30万人ではない、と言う説もある。それも否定はできない。
しかし、仮に3万人だったら許されるのか? そんなワケは無い。

これも、きちんと整理して考えなくてはならない。
虐殺の罪を認めることと、中国の国家戦略として惨劇を誇張している可能性とは、これまた全く別問題なのだ。

■■

戦後の日本は、右翼も左翼も従米だった。積極的であれ消極的であれ。
これまで何度もこの話は書いてきたので繰り返さない。
どちらの翼も、ケンカしながら米国の手のひらの上に安住してきた。

そんな中で、少数ながら真剣に独立を考える人たちもいた。
悲劇だったのは、そういう人たちの受け皿が、反米右翼くらいしかなかったということだ。
右翼が入口なのではなく、対米独立が政治への入口でありながら、否応なく右翼に流れていくという人たちが一定数いた。

いま、そういう人たちが、自由党の旗の下に集まりつつある。
右翼やレイシズムから入った人たちと違い、独立を指向する穏健な保守政党ができたことで、自分の居場所を見つけて本来の原点に回帰している。

元日本会議という人もたくさんいるし、それこそ慰安婦問題は韓国の謀略だとか南京虐殺はでっち上げだ的なことを言っていたような人もいる。
そうした人たちの「独立」への情熱と、本来の穏健な真意を活かしていくためにも、過去をなかったことにするのではなく、今この時点で問題を整理し、反省すべきは反省し、主張するべきは主張することが必要だ。

左翼もまた、自分たちが「独立」を目指す人たちの受け皿になり得なかったことを、真摯に振り返るべきだ。
独立=右翼になってしまったのは、左翼に独立の気概が見えなかったからだし、それを棚に上げて「独立」と聞いただけで「右翼」「敵」と決めつけて切り捨ててきたからだ。
独立なくして民主主義などあり得ないのは自明であり、民主を語って独立を語らないのは、消極的従米と言われてもしかたがない。

■■■

日本を独立させないために、米国のとった戦略は、国内においては右翼と左翼を競わせるということだったし、国際的には隣国との火種を残しておく というものだった。

いわゆる北方領土が典型的であるし、戦争責任を「とらせなかった」こともそうだ。
オバマの広島演説や安倍晋三の真珠湾演説は、何かに似ていると思わなかっただろうか。
謝罪も反省もせずに、未来への平和だけを語る。

そう、この文章にそっくりなのだ
あえて全文を引用するので、このなかに「謝罪」や「反省」がひとことでもあるかどうか、戦争責任に言及しているかどうか、チェックしてみていただきたい。

  日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

(日本国憲法 前文)

たしかに、なかなかの名文だと思う。理想主義でもある。
しかし、そこには戦争責任は欠片もない。
戦争責任をとらせず、その代替としてつくられたのが、日本国憲法なのだ。

日本に戦争責任をとらせず、アジアで孤立させることが、米国の対日戦略の眼目だったのである。
それは、目の前の中国で革命が進行しているなかで、日本を徹底的に反省させれば日本にも革命が起きてしまうかもしれない という米国の危機感であったろうし、なんとしても軍事拠点として確保しておくための軍事戦略でもあった。

その意向に沿って従米右翼が唱えてきたのが、「従軍慰安婦は自主的な売春だ」「南京外虐殺は幻だ」という類のデマである。
そして、少数の独立派もまた、この流れに捕らえられ、独立を目指す自らの足を引っ張り続けてきたのである。

事実は事実と認め、責任を負うべきは全面的に負うことで、自らも言うべきことが言えるのである。
逆に言えば、責任を負う以上は、萎縮せずに言うべきことを言わなければならない。
それこそが、真に独立を目指す道だったのに、それを主張してきたのはほんとうにごくわずかの人だけであり、その声はかき消されてきた。

ドイツは国の方針としてこれをやってきた。
あのワイツゼッカーの演説は、まさにドイツの国家戦略を体現している。
 → ワイツゼッカー 荒れ野の40年(全文)

もし、歴代のドイツの首脳が、戦争責任について言を左右にし、安倍晋三の仲間のようにナチスに未練たらたらだったら、絶対に今のドイツの繁栄はありえない。EUの中心になっていることなど考えられない。

■■■■

これまでは、このように戦争責任を認めずに、アジアで孤立して米国の支配から絶対に抜け出せないようにすることが、米国の植民地支配の基本だった。

しかし、米国の没落にともなって、それは大きく変化している。
米国単独での軍事制圧が大きな負担になっていることから、日本には集団的自衛権を求めるとともに、日韓の連動を前提に考えている。韓国に配備されるTHAADミサイルも、そのためのXバンドレーダーは京都にもある。
先月締結された韓日GSOMIAは、「韓米日3角安保協力の"つまった血管"である韓日軍事協力を本格化する法的基盤」と言われている。

これまでのように、「従米で嫌韓」などということは、もはや許されなくなっている。
従米右翼は、これまでと同じつもりでいると、ご主人様にこっぴどく叱られて涙目になるだろう。

 ※米政府、稲田氏の靖国参拝批判 「非常に残念」
   2016.12.30 日本海新聞


中国やロシアとは、そこまで単純ではないが、これも「節度ある対立」を求められる。
ファナティックな排外主義は、右翼からも排除されていく。

その流れが端的に表れたのが、安倍晋三の12月の動きだ。
プーチンとの会談と真珠湾での慰霊。
あの極右安倍晋三が、まるでリベラルのようなことを言い始めている。

従来の極右しか支持層がない稲田朋美は、辛抱できずに真珠湾から帰るやいなや靖国神社に飛んでいったが、稲田の政治生命は長くないだろう。
トランプ時代になれば、より一層 「日韓でうまくやっとけ」という意向が強まる。稲田のような変われない連中は排除されていく。

こうした流れは、独立派にとっては、決して悪い流れではない。

今こそ、反省すべきは反省し、責任を負うべきは責任を負い、そして言うべきことは言う、というあたりまえのことができるチャンスなのだ。
過去の発言をなかったことにしたり、逆に過去の発言だけをあげつらうのではなく、右も左も「独立と平和」を願う人たちは、真摯な相互批判と助言をしながら、あたりまえのことをやり遂げよう。

そうやって、従軍慰安婦や南京虐殺の二元論を解くことが、日本の新しい歴史の始まりになるはずだ。




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